SEC含浸プラントのプロセス
当含浸プラントはSECが取得した日本及び海外の特許、実用新案によって保護されています。
1. 巻き出し装置
2軸ターレット式を採用。ウエブのリールに、シャフトレス式支持金具で紙菅全体を支持。シャフトの落とし込みで容易にセンタリングができます。巻き出しテンションは、ベクトルインバーターモーターと空圧制御機器で設定します。
2.接着装置
ウエブ両端の接着は、ホットメルト・テープをセットして始動ボタンを押すだけ。後は自動的に進行します。
3.アキュムレータ
ウエブ両端の接着時に必要なウエブを貯留する装置。接着時のみ貯留したウエブを繰り出すことにより、接着動作中もウエブの流れを停止することがなくスムーズに行えます。
ウエブの張力は任意に設定することができます。
4.引込装置
テンション調整装置を装備。タッチパネル上で容易に連続的にテンションを加減できます。またウエブ両面にイオンエアを吹付けて静電気除去すると共に、除塵も両面から空気吸い込みで行なっています。
5.プレ含浸装置
ウエブ下面から樹脂を塗布し、ウエブ内の空気をスムーズ排出させます。多様な製品に対応するため、キッスロールは順回転、逆回転及びフリー回転いずれも可能。フライロールの位置変更で、プレ含浸の時間、圧力の調節も容易です。
塗布後の毛細管現象を利用したウエブ中のボイド排出のためのタイミングを確保するため、昇降式タイミングロールを設けています。
6.含浸装置
ウエブに樹脂を含浸させるプラントの中枢で、樹脂ワニスを一定の粘度に自動的にコントロールする装置を有しています。最小限の数のタイミングロールで、充分なディップ時間を確保しているので、目ずれや気泡の持ち込みも、ほとんどありません。また、ウエブの継ぎ目では自動的に正回転してスクイズロールを通過させ、過大な樹脂付着やトラブルを防ぎます。
7.竪型輻射式硬化炉
樹脂を含浸されたウエブは、輻射パネルにより両面から遠赤外線による輻射熱で乾燥・硬化されます。輻射パネルは高精度の成形パネルで、内部を温度制御された熱媒体油が循環し
ます。パネル全面にわたって均一な表面温度を保ち、ウエブをムラなく効率的に乾燥・硬化し、しかも異物混入のない高品質プリプレグが製造できます。
8.給気シール
所定の温度に加熱されたフレッシュ空気を、炉内幅方向に均一に供給し、かつ、トップロールチャンバとのガスシールを行います。
9.乾燥・硬化炉
ウエブ全体に輻射熱を均一に与え、さらにウエブに沿った空気の流れにより、接触熱をも与えます。
10.排気シール
炉内の排ガスを炉幅方向に均一に排出し、かつ、外気とのガスシールを行います。
11.トップロール・チャンバ
冷却ゾーンを設けて、冷風でいったんウエブを冷却します。駆動する冷却ロールでウエブをロール表面に付着させずスムーズに反転します。
12.EPCコントロールユニット
エアノズルセンサーで常時ウエブのエッジポジョンを検出し、硬化炉出口のEPCロ-ルユニットにてウエブの蛇行を防止し、常にウエブがロールの中心位置を走るようにします。
13.冷却装置
ウエブを正確にテンション・コントロールしながら引き出して冷却します。テンションの設定も容易に連続的に変更可能です。
14.セカンド・アキュムレータ
巻取装置のリール変更時に、一時ウエブを貯留するための装置です。
15.引出装置
セカンド・アキュムレータから、ウエブを引き出します。
16.巻取装置
巻取装置のリール変更時に、一時ウエブを貯留するための装置です。
17.切断装置(オプション)
カッティング装遇の回転上刃をウエブよりも高速で回転させ下刃は固定で上刃を数値制御(NC制御)して回転させ正確な切断長さを瞬時に設定できます。
18.積載装置(オプション)
エアクッション方式の積載装置で薄物でも傷めることなく正確かつ迅速に積載できます。(極薄物用キャリヤアームはオプション)