バグフィルターでは、ろ布に集じんされたダスト層が厚くなるにしたがって、圧力損失が増加し、焼却炉内圧力の保持が困難になります。そこでろ布から定期的にダストを払い落とす機構として、パルスジェット方式を採用しています。
ろ布上部に設置されたブローパイプ(逆洗装置配管)はバグフィルターの天井部に設けられたパルスヘッダーよりパルス電磁弁(ダイヤフラム弁)を経由して配置しております。このパルス電磁弁を定期的に開閉させることによりパルスヘッダーの圧縮空気がブローパイプに流れ、ブローパイプの噴射口よりベンチュリーの内部に噴射されます。噴射された圧縮空気は、ベンチュリー効果により噴射空気量の数倍の2次空気を周囲より吸い込み、通常ろ過時と逆方向に空気を流して、ろ布に膨張・逆洗作用を与え、ろ布の外面に付着したダストを剥離させます。
当社では、約200件に及ぶ納入実績を生かし、コンパクトで低コストのバグフィルターを設計・製作いたします。
バグフィルターにおいて、排ガス中の不純物を取り除くための肝となるのが「ろ布(フィルター)」です。
ろ布は複数の層からなり、排ガスと直接触れ合う面には吸着したばいじんの他、吹き込んだ触媒(消石灰・活性炭等)やばいじんと触媒が反応することでできた反応生成物等が堆積していきます。触媒とばいじんに含まれる有害物質の中和反応は、この堆積層で行われます。
また堆積層が厚くなるにつれて、排ガスがろ布を通過するときにかかる圧力が高くなっていきます(圧力損失の増加)。この圧力が一定以上になると、ろ布が圧力に耐えられなくなり破れや破損が発生します。これを防ぐため、バグフィルターにはろ布に堆積したばいじん等を払い落とす機構が備えられています。